2017/10
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煮干し出汁
IXYが出てきて以前のスープ作りの画像が使えるようになったので新しい画像と
合わせて載せてみたいと思います。
右のHALの参考書のリンクにもある辰巳さんの「いのちを支えるスープ」の本を
ご覧になれば早いのですが、作りながら感じたこともあるのでお付き合い下さい。

大分県臼杵市の出身である不世出の作家「野上弥生子」をご存知でしょうか?
「秀吉と利休」でその名をご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
野上弥生子は酒、味噌、醤油業(現フンドーキン醤油)を営む代屋古手川家の
長女として生まれました。数年前、臼杵にある記念館を訪ねたことがあります。
うちの娘が生まれた年にちょうど100歳で亡くなりました。
教養の深さと広さ、そして亡くなるまで自分のことは自分でしたという気骨さ。
辰巳さんの本を読みながら、この老媼をふと思い出したのです。

野上弥生子はかの谷崎潤一郎にすら「こんな御座なりを書くほか書くものがなく
また書けないのなら、断って遊んでいればよい。」と、文句をつけたといいます。
誰も頭があがらなかった。
辰巳さんの本を読み進めると既存のレシピ本にないきっぱりとした物の言い様が
目から鼻に抜けるようで小気味の良さすら感じます。

「食に対する責任は男女老若を問わず、わがまま、怠惰はゆるされない。
何事か成しえたい志を持つ人は日本の出汁くらい楽々ひけるようでなければ
その志はむなしい。」

明治、大正の時代を生き抜いて来られたお二人の老媼の生き様に何がしかの
共通点を感じたようなことです。
生業も生活も、また一椀の汁さえも日々疎かにしてはならぬという事でしょう。




inochi1.jpg

沢山の汁物、スープが系統だって載せられてるのですが、常時煮干しと玄米を
使う私にとって、とても興味深い出汁のひきかたがあったので先ずそれから。

煮干(いりこ)の下ごしらえから。
生協で大袋の企画があったので注文しました。長崎の片口煮干270g入り。
量が多いので手間と時間がかかります。TVを見ながら気長にやりました。

①煮干は光沢があり良質なものを。(油焼けしたものは絶対だめ。)
②買ったらすぐに、まとめて下処理しておく。
先ず胴と頭を分け、はらわたと頭のえらを取り除き、胴はふたつに裂きます。

この下処理は買ったら先ずやることで、次に煎るという行程は改めて別の日に
やってもいいそうです。その時は冷蔵庫で保存します。
私は乾物は全て冷蔵庫に保存しているのですが、辰巳さんは乾物ほど酸化を
防ぐために冷凍庫しまうほうがよいと書かれていました。
余談ですが、使いかけの小麦粉も冷蔵庫に保存することをお奨めします。
空中に浮遊するダニの恰好の餌になり、食べるとアレルギー症状を引き起こす
場合もあるそうです。



inochi4.jpg

inochi5.jpg

次に胴と頭を乾煎りします。

火の通り時間が違うので胴と頭は別々に煎ります。
厚手の油気のない鍋で極弱火でで煎っていきます。
私は5層鍋の平鍋でじっくり煎りました。

煎った胴の方は香ばしくて、これだけでとっても美味しい。
小さな子供さんのおやつにもいいですね。


inochi6.jpg

煎った胴と頭ををミルにかけます。ミルがなければ擂り鉢で。
私も子供達が小さな頃、はらわたを取ってミルにかけお味噌汁の
出汁としていつも使っていました。
煎るという作業は考えつきもしなかったですね。
煎ることで臭みが抜け、エキスが滲出するとのことです。


inochi7.jpg

左がミルにかけた煮干。
容器も大きいのですが、あんなに沢山の煮干が粉にするとこんな感じです。

※右は玄米を煎ったもの。(これはまた後日にやり方を載せます。)


inochi12.jpg

煮干し出汁のとり方

材料
水:10カップ(7+3カップ)
昆布:5センチ角6枚
干ししいたけ:大2枚(小なら4~5枚)
上記で作った煮干しの粉大さじ3

作り方
①鍋に昆布、しいたけ、水7カップを入れ、約1時間おきます。
②昆布としいたけの鍋を弱火にかけます。
同時に煮干しの粉の鍋(水3カップ)も弱火にかけ、煮えがついて2~3分したら
コットンペーパーを通して漉しながら昆布としいたけの鍋に移します。
③②の鍋を弱火で数分煮て、味をみてよい加減になったら昆布だけを
取り出します。

保存はしいたけごと瓶に入れ冷蔵庫へ。
しいたけは薄切りにして汁の実などにして早く使い切ります。
鍋の中のしいたけは義兄が裏山で栽培して天日干しにし送ってくれた
巨大な一枚を入れたものです。
昆布も同様に煮物の具材に使うと全て無駄がなくなりますね。


kose.gif

ちなみに漉すときに使ったコットンペーパーです。
日清紡さんのコットン100%クッキングシートといいます。
辰巳さん推奨のものですが、既に兄が入院している間に注文していました。
一枚のコットンシートは洗って何度か使用することができます。
箱で買うととても安く、送料も無料だったので。
どれだけスープを作ったら無くなるんでしょうね。ヌラクルチンもできます。


kenchin1.jpg

この煮干出汁は実だくさんの汁ものや鍋物に向いているそうです。
けんちん汁を作りました。作り方は端折ります。

煮干出汁を作った時のしいたけ、里芋、ささがきにして茹でた牛蒡、豆腐、大根、
にんじん、はねだしこんにゃく、松山揚げ、白ねぎ、舞たけなどが入っています。

胃のない人には逆流をしないために汁は少な目にしました。
うちの末娘は沢山食べれないので、この手の実だくさん汁物が苦手なんですが、
何故かもくもくと食べていました。
そして、しいたけ嫌いももくもくと食べ、胃のない人も晴れて完食しました。
何のマジックがかかったのでしょうね。
ただひとつ言えることは、ひと口ごとに滋味深いお出汁が口中に広がって、暫し
その余韻に浸るという何とも贅沢なひと椀だということです。

またスープ作りはおいおいと。



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入魂の出汁
んーーーーすごい。。。
昨日見に来て唸ったままコメントできず。
出直してきました(笑)
出汁ひとつでもこんな風に手間も気持ちもかけて作ると
みんなが黙って黙々と食べるけんちん汁が出来上がるんですね。
ミルにかけた煮干の綺麗なこと!びっくり。
巨大なシイタケにもびっくりです。
ミルはご実家からのかな?(*^_^*)
お兄様、完食されて良かったです。
同上です、あたしも、凄すぎてコメント想いつかず(苦笑)
実は、、、母から昔「あなたのために いのちを支えるスープ」の本をもらってまして、
でも、全くの「積ん読」状態。
その存在すらも忘れていたのでありました。
HALさんのエントリーを読んで、「あ・・?」「あ!」でした。

お兄様がHALさんのスープに託された思いで
一日でも早く元気になられますよう。
手をかけて、心をこめて作ったお料理のおいしさが伝わってきました。
記事を読んでいるだけで私も味わい深い御汁をいただいた気分になりました。
ありがとうございます
>ちこさん
唸りましたか。
私もアップするのが大変だった。(笑

煮干の下ごしらえなんて気合入れないと
できません。(笑
でも凄くないんですよ。本の通りにやったから。

そうそう、ミルは母がしまって忘れさられたやつです。
日の目を見れてミルも喜んでるでしょう。
この煎った煮干はかなり美味しかったです。
結構な量をつまみ食いしてしまいました。
ちこさんもTV見ながら休み休みどうぞ♪^^
>kebaさん
凄くないですよ。本の通りにやっただけだから。

お母様にもらったのに積読とは!(笑
時短ワザが重宝がられて久しいですが、
やはりこの本を読んで少々心境に変化がありました。
出汁は決して天然のものでしかとりませんが
更にそれを遥かに上回る説得力がありました。

まあこれも勉強ですね。^^
>annieさん
お椀の中のものがもっとカッコ良かったら
説得力あったかもね・・・(笑

面倒というより面白がってやりました。
これがこうなって、こんな味になるんだと。

あの泣き暮らしていた日々には本当に
食べることができるんだろうかと思いました。
まだ体調が落ち着かないので食べれない時もあり
時々こうやって滋養のあるものを作ってやります。
ありがとう。^^
買おうかな~
おはようございます。
何だかしっかり出汁もとって作るのですね。
そうですよね。いのちのスープですからね。
体に良さそうですね。
この本、生協のカタログに載っていました。
私も、買おうかな~なんて思っていたところ
です。これからいろいろ重宝しそうですね。
>tomokeさん
生協で企画されてましたか?
もしお求めなら、結構高い本なので、
Amazonのマーケットプレイスを利用したら
送料含めても半額くらいで買えますよ。

お出汁のとり方が本当に勉強になります。
この本のお出汁をひくという作業をしたら、
とても大事に汁物を作るようになりました。
余ればストックして近々に次の何かを
作ればいいし、それ自体も大事にするという
当たり前のことを学んだような私でした。
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